広島市
平和街として再生し、食と祭り、そして胸躍る神楽に満ちた街。
レースの発着地点は、ピースライン上に位置する「ひろしまゲートパーク」。このピースラインは、広島平和記念公園の慰霊碑と原爆ドームを結ぶ直線です。ランナーは大会のスタートとフィニッシュでこの歴史的な場所を駆け抜けます。広島市は80年の歳月をかけて、人々が暮らし、味わい、長く滞在したくなる場所へと復興させてきた街です。
平和記念公園の他にも、じっくり巡る価値のある魅力的な場所が広がっています。縮景園は都心の喧騒とは対照的な静寂をたたえ、戦後に再建された広島城の堀や庭園は、早朝の散歩に最適です。
広島のグルメといえば「広島お好み焼き」。麺、キャベツ、豚肉、卵を積み重ね、目の前でジューシーに焼き上げられた熱々をカウンターで味わうのが定番です。また、肌寒い季節に旬を迎える牡蠣も名物のひとつ。街中のレストランや市場で、焼き、生、フライなど多彩な味わいを楽しめます。
夜の街を楽しむなら、広島駅西側のレトロな繁華街「エキニシ」がおすすめ。昭和の面影を残す路地に、味わい深い小料理屋やバーがギュッと集まる注目のスポットです。中心街にはアイリッシュパブから隠れ家風の酒場、おしゃれなテラスバー、居酒屋、スナック、カラオケ、ゲームセンターまで多種多様なお店が集まっています。
さらに広島は、神道儀式をルーツに持つ伝統的な「神楽」の郷でもあります。市内では「水曜夜神楽」が毎週開催されているほか、大会週末には会場やEXPOエリアでの特別公演も予定されているため要チェックです。
宮島
フェリーですぐの場所に位置する宮島は、日本で最も多くの写真が撮影されてきた島の一つです。ユネスコ世界文化遺産である厳島神社は、干潟の上に建てられた高床式の神社で、満潮時には鮮やかな朱色の大鳥居が海上に浮かんでいるように見え、干潮時には砂浜の上にその堂々とした姿を現します。
神社の奥にそびえる宮島最高峰の弥山へは、ロープウェーまたは一千年以上にわたり神聖視されてきた原生林を歩いて登ることができ、山頂からは瀬戸内海のパノラマを一望できます。
島の商店街では、小豆、カスタード、チョコレートなどが詰まったもみじ型の銘菓「もみじ饅頭」や、参道沿いの露店で焼かれる香ばしい焼き牡蠣が売られています。また宮島は、伝統工芸品でありお土産や縁起物としても親しまれている木製の「杓子(しゃもじ)」の産地としても知られています。
島内では野生の鹿が自由に歩き回っています。人懐っこく近づいてきますが、エサやりは禁止されていますのでご協力ください。
宮島は日帰りでも十分に楽しめるコンパクトな島ですが、一泊することで、夜間にライトアップされた幻想的な大鳥居や、昼間の喧騒が去った静寂な境内を堪能することができます。
竹原
「安芸の小京都」として知られる竹原の町並み保存地区には、塩づくりや酒造りで栄えた江戸時代の商家や蔵が立ち並んでいます。白壁の建物、格子窓、そして情緒ある細い路地が広がり、季節を問わずゆっくりと散策を楽しむのに最適な歴史的街並みです。
近くの忠海港からフェリーで少し進むと、野生のウサギたちが暮らす「ウサギの島」として世界的に有名な大久野島に到着します。数十年前に放たれたウサギの子孫が、島の遊歩道やビーチを自由に駆け回っています。忠海港でフェリーに乗る前に、ウサギ用のエサを購入することができます。
この島にはもうひとつ、まったく異なる歴史があります。1930年代から40年代にかけて、大久野島には化学兵器を製造する日本軍の秘密施設が存在し、当時の地図からは存在自体が消されていました。島内にある小さな資料館では、この歴史を記録・展示するとともに、穏やかなリゾートとなった現在の姿を伝えています。
竹原と大久野島をあわせて訪れることで、本土に残る歴史ある商人町と、異色の戦時史を抱えつつ愛らしいウサギたちが暮らす島という、対照的な二つの魅力を味わうことができます。
尾道としまなみ海道
斜面に沿って開けた港町・尾道。細い路地や寺院、そして石段の先には、瀬戸内海の美しい風景が広がっています。標識が整備された「古寺めぐり」のコースは、坂道に点在する25の寺院を結び、風情ある木造住宅や猫たちがたたずむ路地、眼下に港を望む絶景ポイントへと案内してくれます。
また尾道は、本州と四国を連なる島々を橋で結ぶ、全長約70キロメートルの「しまなみ海道」の起点でもあります。ルートの多くの区間に自転車専用道路が併設されており、世界中からサイクリストが集まる日本屈指のサイクリングコースとして知られています。
尾道の旧市街にはレトロな商店街や味わい深い小店が立ち並び、ご当地グルメの「尾道ラーメン」も有名です。平打ち麺と醤油ベースのスープに、コクのある背脂を加えたスタイルが大きな特徴です。
大会の前後で時間に余裕があるなら、しまなみ海道へ足を延ばしてみるのもおすすめです。現地でレンタサイクルを利用でき、短時間のサイクリングから四国までの完全走破まで、レベルに合わせたサイクリングを楽しめます。
西条
「西条」は日本を代表する酒どころの一つであり、その歴史ある街並みは江戸時代から続く酒蔵群を中心に形成されています。この地域が誇る豊富な天然の湧き水と寒冷な気候は酒造りに最も適しており、現在では兵庫の灘、京都の伏見と並び「日本三大酒処」の一つとして称えられています。
西条駅の近くに広がる「酒蔵通り」には、赤レンガの煙突や伝統的な木造建築の酒蔵が立ち並び、現在も酒造りが行われており、試飲や見学が楽しめる酒蔵もあります。地域限定や酒蔵限定の日本酒も数多く販売されており、日本酒ファンはもちろん、ふらりと訪れる観光客にとっても魅力的なスポットです。
毎年10月には「酒まつり」が開催され、県内外から集まる数多くの酒を味わおうと大勢の人々で賑わい、地元の名物屋台も並びます。一方、まつり以外の季節には、静けさの中で酒蔵通りの風情をじっくりと堪能することができます。